ネット上では「大都会岡山県」と言ったネタで定番になっている岡山県ですが、日本で初となるICOを岡山県西粟倉村が実施する事を発表し、話題となっています。
一般的なICOと言えばベンチャーが事業資金を集める為に実行するイメージがありますが、なぜ西粟倉村が実施するのでしょうか?
そもそも今回ICOを行う西粟倉村とはどの様なところなのか?
現在人口1470人で、村の95%が山林に囲まれている小さな村ですが、見捨てられた地域と言った物ではなく、他の村との合併等をせず自立の道を選んだ村で、消滅可能性都市に認定されています。
合併による財政支援が無い状況で裏の経済を活発化させる方法を模索してきた中、転機は2008年に始めた「百年の森林構想」に訪れます。
山林資源を伐採から加工まで行いさらに流通までを行う産業で村を盛り立てる計画だったのですが、ブロックチェーンの技術開発を行っている「chaintope」と関わりがあった事からICOに可能性を見出し、勉強を重ねて検討を始めていました。
西粟倉村が発行する仮想通貨は「Nishi Awakura Coin(NAC)」で、EthereumでNACを購入する事が出来ます。
NACを売って得たETHを現金化し、村のローカルベンチャーや、村で事業を起こしたいという企業に資金を投入します。
資金を投入する企業はNACの保有者による投票で決まる為、村の一存で決まるという閉鎖的な事が起こらず、オープンになる事で公平性を保ちます。
目標は10社程のサポートが可能な額の調達であり、単発で終わる事無く継続して村の発展に寄与できる仕組み作りを目指すとの事です。
ICOによる独自通貨の発行を利用した経済圏の創設は海外では既に事例があります。
例えば、以前の記事で紹介したコリオノボのケースではコリオンという独自通貨を発行し、小さいな経済圏の創出に成功しています。
このケースと同様に成功するのかは未知数ですが、日本初の過疎村によるICOなので応援したいですね!
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