深セン市国家税務局は、ブロックチェーンを利用した脱税対策と税務管理の効率化の為にテンセントと提携、智勢イノベーション研究所の設立を発表し、研究所の設立に関して合意書に署名を行いました。
クラウドコンピューター、AI、ブロックチェーンを利用して税務管理を改善・効率化する予定で、不正な発票に対する技術的な解決策を見つける事を目的としています。
発票というのは、中国で購入された物やサービスに対して、中国の税務局が発行する公式の請求書で、納税の追跡に利用されますが、中国には複製・偽装された発票の闇市場が存在しており、偽の発票を利用した脱税や払い戻しをするケースが少なくなく、偽発票の販売者は都市部に多いとしています。
今回のブロックチェーン導入には、デジタル請求書は、智税イノベーション研究所にとって最初の成果であり、深セン市国家税務局のリ・ウェイ局長代理は次の様に語っています。
ブロックチェーン技術に基づくデジタル請求書には、全行程の完全な追跡可能性や非破壊的な情報といった特徴がある。これらの特徴は、請求書のロジックと一致しており、効果的に架空請求を防ぎ、請求書の監督行程を改善することができる
テンセントは自社技術を活用して中国の地方税務局をしています。
深セン市民は微信というチャットアプリを利用し、税の申告と支払、発票の入手が可能との事ですが、これは日本に置き換えるなら、LINEで税の申告と支払、領収書の入手が可能と言えば凄さが分かると思います。
中国は杭州にブロックチェーン工業団地を展開するなど、ブロックチェーンに並々ならぬ力を入れています。
実際、昨年のブロックチェーン産業は指数関数的な成長をしており、ブロックチェーン技術を国家の科学技術戦略のレベルに達していると評価しています。
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