国際通貨基金(IMF)の金融資本市場局副局長は、中央銀行は潜在的な仮想通貨との競争に勝つために、より洗練された法定通貨の提供を考える必要があると考えている。
この考えは金融資本市場局副局長であるドン・ヒー氏による記事の中のフレーズで、「仮想通貨資産が中央銀行のお金への需要を減らす日がくるかもしれない」という見出しを載せた記事の中で、仮想通貨が法定通貨に圧力を及ぼす可能性を防ぐ為に、中央銀行が仮想通貨が持つ特異性を法定通貨にも採用するべきなのかもしれないと発言しています。
ヒー氏に加えて、IMF専務理事であるクリスティーヌ・ラガルド氏を含めたIMFの他の職員の過去の発言を取りまとめたものであり、ラガルド氏は2018年3月のイベントで規制当局は仮想通貨技術の要素をいくらか取り入れるべきという主張をしています。
ヒー氏の発言は仮想通貨や仮想資産が幅広く利用されるようになった場合、中央銀行が金利操作等で経済に影響を与える事が出来なくなる可能性に基づいた物であり、規制を厳しくする事が中央銀行にとっての追い風になるかもしれないとも述べています。
規制の裁定取引と緩い規制から生じているであろう仮想通貨資産の持つ不公平な競争優位を無くすために政府当局は仮想通貨資産の利用を規制すべきだ
と語り、P2P方式で交換可能な仮想資産を中央銀行が独自に開発するというアイデアも提示しており、これは現時点では進行や力の入れ方に違いこそあれ、既に多くの中央銀行が研究している事でもあり、例えば香港金融管理局(香港の中央銀行)が、既に研究をしているものの、現時点では仮想通貨発行の予定はないと断言をしています。
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