Factomとは、Factom社が運営する貸付記録や証券、保険等のあらゆる情報をブロックチェーン上で管理する事を目的とした分散型データベースです。
データベースがFactom、そこで使われる通貨をFactoid(FCT)と呼びます。
ブロックチェーン・レボリューションの著者であるドン・タプスコット氏によると
1:土地等の財産権の保護
2:airbnbや証券会社などの仲介業者の排除
3:送金の効率化
4:自分のデータを自分が所有する構造
5:知的財産権を保護し、製作者に正当な報酬を払う
これらの事を改ざんが不可能でP2Pに特化したブロックチェーンによって、権利の保護と仲介業者排除によるコストダウン、同時に正当な報酬を実現します。
仮定の話として、Factomが一般化するとしたら、各種必要な情報がFactomのデータベースにアクセスにする事で得られるようになれば時間的にも金銭的にもコストダウンが可能になり、役所が不要になるかもしれませんね。
Factomの特徴は?
利用料が少し手間がかかる
Factomは、データの管理・記録をこなすサーバーに、報酬としてFactoidが支払われる仕組みになっています。
データを記録したい側からするとFactoidはデータ保存のための手数料になりますが、実は手数料はFactoidで支払われるわけではありませn。
どういうことかというと、Factoidを一度Entry Creditに変換する必要があります。
また、Entry CreditからFactoidへの変換は出来ない仕組みになっています。
FactoidをEntry Creditに変換するというアクションを挟む事には
1:Entry CreditはFactom内でしか使用できない為、ハッキングする理由が無くなり、ハッキングの対象から外れる
2:Entry CreditはFactom内でしか使用できない事から、仮想通貨の売買で利益を得ようとする人による大量買いが防がれて、価格が安定する
この二つの利点があります。
Factomの目的は契約や登記情報といった特殊な個人情報を扱うプラットフォームなので、利用に際してリスクや利用料の乱高下は望ましくなく、それを防ぐ為の対策を構築しているというわけですね。
大量のデータを効率よく管理出来る
Factomは独自のブロックチェーンにデータを保存しているわけではなく、ビットコインのブロックチェーンを利用しています。
仮にデータを一つずつブロックチェーンに記録したとすると、マイナーへの取引手数料、承認の為に最低10分(送金詰まりが起こると数時間~)かかる事になり、普及したとしたらデータを書き込むだけで非常に非効率になります。
この課題を解決する為、Factom全体で情報をまとめて、手数料・データ量を削減する事に成功しました。
分かりやすく言うと、データをFactom内で圧縮して、それをビットコインのブロックチェーンに格納するというわけですね。
Factom概要
発行日 | 2015年10月 |
トークン名称 | Factoid/FCT |
トークン発行量 | 8,753,873Factoid |
ブロックチェーン | ビットコイン |
創業者 | Peter Kirby |
公式サイト | https://www.factom.com/ |
Factom社はテキサス州オースティンに本社を置いて、世界中に支社置くほどに企業規模を拡大しています。
社員は37名と少数ですが、これからが楽しみな会社でもあります。
Factomは今後どうなる?
Factomの特徴は重要情報の保護と仲介業者排除によるコストダウンの2点です。
ブロックチェーンの特性を現実社会に応用する仕組みをビットコイン2.0と呼びますが、Factomは利益を追求していないビットコイン2.0に即した仕組みだと考えています。
Factomの普及は効率の悪い役所の排除や、個人の財産を守る事に繋がります。
今後利用される範囲が広がれば広がる程Factom、Factoidの需要が広がっていくでしょう。
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