仮想通貨が法定通貨に取って代わる事が無い、と指摘する人は大抵口を揃えて高いボラリティを挙げますね、そうですわたしの事です。
今回ブルームバーグに面白い記事があったので紹介します。
仮想通貨の愛好者自身がETF認可の難易度を挙げている?
ビットコインのETFが数週間以内に米証券取引委員会(SEC)の認可を得る可能性があるとの観測の強まりを背景に、同仮想通貨の価格は7月に入ってから約40%上昇し、8000ドル台に乗せた。
これはちょっとした皮肉どころではない。バリュエーションと潜在的なボラティリティーは、ビットコインが1万8000ドルを突破した後にこうしたファンドの見通しに関してSECが1月の書簡で示した主な懸念の1つだ。SECはこの疑問が解消するまで申請を取り下げるようETF運営会社に求めた。ただETF認可が近いとの観測からビットコイン価格は揺れ動き、2カ月ぶりに8000ドルを超えた。
*原文:こちら
この記事の要点は、仮想通貨の相場に影響しそうな情報が市場に拡散する事で発生する大きなボラリティの原因が「仮想通貨で利益をあげようとする投資家自身にある」という事を暗に示している所にあるわけですね!
ボラリティの高さがETF承認の難易度を上げている事をSECは主張しているので、原因を作っているのが投資家自身である事に関しては皮肉以外の何物でもないと言う事ですね。
ところで、投資をする事で利益をあげるのは仮想通貨だけではなく、株でも同じ事が言えるわけですが、なぜ仮想通貨のボラリティはこんなにも高いのでしょうか?
仮想通貨のボラリティの高さの原因は非中央集権型にある
仮想通貨の特徴といえば、(例外はあるけど)非中央集権型を採用していて、中央によるコントールが無い事が挙げられます。
それによって起きた弊害は次の通りです。
ストップ高ストップ安が無い
例えば株式市場ではストップ高・ストップ安という言葉がある通り、ある程度値幅に制限がかかる様になっています。
これは価格の乱高下を防ぐ為の措置です。
仮想通貨市場にはストップ高・ストップ安に該当するシステムが無いので、可能性だけで言えば一日の間に際限なく上がる事も際限なく下がる事も起こり得るわけですね!
参加者が少なく大口保有者が影響力を持つ
投機目的の人が圧倒的多数だから、と言い換える事も出来ますが、現在の仮想通貨市場はまだまだ小さい市場であり、一部の大口保有者(通称クジラ)が影響力を持ちやすく、やろうと思えばある程度の価格操作が可能という問題があります。
この二点により仮想通貨のボラリティの高さが生まれる事に繋がります。
ボラリティの高さを解消するには?
現在の仮想通貨市場はビットコインの誕生も含めれば9年になる市場ですが、まだまだ新興市場と言ってさしつかえない規模である事は間違いありません。
市場の成長によりボラリティの高さは落ち着いてくる事が期待できます。
具体的には、適切な規制や投資家の増加、仮想通貨市場の成熟等です。
これらに加えて仮想通貨の実用的な価値が高まる事でボラリティが落ち着く事が期待できます。
現在短期の売買が主流になっている仮想通貨も市場の成熟に伴い株式市場と同様に「長期の保有」が基本になる時期が来ることが予想できます。
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