ビットコインマイニングの世界最大手の企業であるビットメイン社がBTCのハッシュレートで42%近くを占めた事が話題になっています。
ビットメイン社はBTCだけではなくBCHのハッシュレートも持っていますが、これはBTCとBCHが両方とも同じマイニングアルゴリズムを採用しているからであり、同じマイニングマシンを稼働させてどちらか一つの通貨のマイニングが可能です。
では本題のハッシュレートが51%に近づく、という点についてですが、最近になって51%攻撃という単語が出てきたので、「ハッシュレートで51%確保できると何か不味いのでは?」と言った事を漠然と知っている人はいるかと思いますが、実は2014年の時点でGhashが55%のハッシュレートを確保した時期があります。
これはマイナー側によってGhashをボイコットする要求がありましたが、最終的に離されるまでにGhashの従業員が不正により二重払いを行っていた事があります。
モナコインやヴァージ、ビットコインゴールドへの51%攻撃で一気に知名度を上げた51%攻撃ですが、危険性については今更だったというわけですね。
では今回のビットメインとGhashではどの様な違いがあるのか?
Ghashは小さなマイナーの集合体によるマイニングプールを形成していた事に対し、ビットメインは単独のマイニング事業者で、ハードウェアの生産体制を持つ独自の工場を持っているので、ボイコットをするマイナーはいません。
当然ビットメイン社がマイニングネットワークを悪用して51%攻撃をする事はまず無いと思われますが、個々の従業員が、となると話は別です。
一部の従業員が不正を働くリスクは想定されます。
現在、BTC価格が非常に低迷している為、仮にビットメインの最新のハードウェアを購入したとしても元を取る迄マイニングが出来るかは不透明です。
一つの事実として2014年に一度市場が後退した時はマイニング事業者の倒産が多くみられました。
マイニングにかかる電力を負担できなくなったと言う事ですが、マイニング事業というのはそれほどリスクが高い事業でもあるという事です。
ビットメインが高いハッシュレートを悪用するのかしないかは置いておくとしても、特定のマイナーの独占市場の色合いが濃くなった時に起こり得る問題に対して、対策が必要なのもまた事実です。
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