現在相場の変動が激しいのはどの仮想通貨でも同じことですが、とりわけ話題になるのはやはりBitcoin(ビットコイン)の価格です。
多少の例外こそあれ、アルトコインの価格は大体ビットコインと連動している事もあり、仮想通貨の基軸通貨としての面目躍如といったところです。
しかし、基軸通貨だからこそある程度価格が安定、もしくは上昇する事を望む声は少なからずあり、特に昨年末からの暴騰を経験、もしくは知っている人からすれば現在の低空飛行にやきもきする人も少なくはないと思われます。
そんな相場の変動が激しいビットコインですが、変動が激しいからこそ仮想通貨ブームが一過性の物に過ぎないとする批判がある一方で、準備預金や既存の金融システムに取り込む事が出来れば相場の安定につながると主張するのは、ビットコイン財団の創設者であるジョン・マトニス氏です。
ビットコインの価格の大幅な変動には、「クジラ」と呼ばれる大量のBTCを保有している貯蔵者やトレーダーの存在があり、彼らの一挙手一投足が相場に大きく影響を与えています。
仮に各国の中央銀行がビットコインを準備通貨に加えたり、外国為替市場で基軸通貨等と交換が出来た場合状況は大きく変わる、これがマトニス氏の主張です。
ボラティリティー(変動率)は通貨の流動性が低いことに起因する。誰かがビットコインを1千万ユーロ売っても相場が動かないような、強健なインフラを整える必要がある
激しく上下する相場は、BTCが支払手段としての信用を失う要因であり、ビットコインが1カ月後にいくらになっているか分からないのに財やサービスの購入に利用できるのでしょうか?
仮想通貨の相場の安定を目指す
4月下旬に開かれた仮想通貨の国際会議の会場で、マトニスはこの様に主張し、現在は市場が薄く一握りの大量保有者の取引でボラリティが大きくなると述べており、度々話題になる中央銀行による仮想通貨の発行をナンセンスと述べています。
ビットコインは元々貨幣の中央集権からの脱却を目指したものであり、中央銀行による仮想通貨の発行はビットコインの技術を中央集権的に管理する事、つまり、発行量に制限が無くなり、中央銀行による支配から離れているという仮想通貨の魅力を消す事になるからです。
この「安定した仮想通貨」を作る動きは既にあり、例えばテザーはアメリカドルに裏付けされるドルペッグ制を採用しており、スイスでは「スイス・リアル・コイン」や「ティベリウス・コイン」が不動産価格や金属相場に連動させており、フォークティスも安定した仮想通貨の発行に取り組んでいます。
コメントはまだありません