韓国の仮想通貨規制報道! どれくらいの影響がある?

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アジアでは中国と韓国が仮想通貨の中心になっている、と考えていますが、政府による様々な規制のニュースも耳にするようになりました。

今回は韓国の仮想通貨規制に関するニュースを考えてみます。

韓国の仮想通貨市場

韓国は現在、世界で3位の仮想通貨市場を持っており、その中でもアルトコイン「Ethereum」は世界最大の取引量があります。

アメリカが徐々に浸透してきたことに対して韓国の仮想通貨市場はここ最近で急成長をしており、100万人程のトレーダーがいると言われています。

韓国で仮想通貨市場が盛り上がりを見せている主な要因としては

1:北朝鮮との戦争リスク、相次ぐ大統領の不祥事と言った政治上の問題により、韓国の通貨よりもどの国のお金でも取引可能な仮想通貨の方がリスクが少ないと言った判断

2:韓国自体がインターネット大国という事もあり、国全体が新しい物を受け入れる事に寛容な姿勢であり、仮想通貨が広まった

大まかにこの二つが理由として考えられます。

現在はまだ黎明期と言っても差し支えない仮想通貨ですが、仮想通貨を通貨としてではなく投機性のあるギャンブルとみなして警戒をしています。

ICO規制

韓国は2017年9月29日、韓国金融委員会(FSC)は技術や用語に関わらず全てのICOを禁止すると同時に、仮想通貨の信用取引も禁止すると発表し、仮に仮想通貨を利用した資金調達は、資本市場法違反で処罰する方針をだしました。

ICOを通して詐欺の増加や、投資によるリスク拡大を懸念しての措置です。

ICO規制の原因は何か?

韓国がICO全面禁止を発表した理由は非常に簡単で、ICOが金融詐欺に利用される可能性があると判断したからです。
意外な事に韓国ではまだICOは行われていませんが、ビットコインの暴騰の様に、仮想通貨の価格高騰に伴って通貨ではなく投機として仮想通貨を利用し、ICOを建前とした投資家集めで、被害の拡大に向かいかねません。

ICOそれ自体は世界中で行われており、韓国国内を規制したと言っても、ICOに対する投資それ自体を防ぐものにはなっていませんし、韓国ブロックチェーン振興協会は「ICO禁止はブロックチェーン技術を基盤とした技術革新の妨げになる」と反発しています。

しかしながらそういった声とは裏腹に、世界のICO市場は技術の発展よりも投機的な意味合いの方が強くなっています。

ICO規制の良し悪し

ICOに限らず、世界中で規制の動きが見えている仮想通貨市場ですが、これらに関する意見で目立つのは韓国と同じように「水を差す」と言った論調ですが、一方では短期的には水を差しても、長期的に見れば仮想通貨に対して肯定的な影響を与えると言った発言もあります。

実際、金融当局の規制報道を受けて仮想通貨の価格は全体的に下落傾向になった事もあり、規制は仮想通貨市場においては悪影響になる可能性は高いと言わざるを得ません。

しかし、仮想通貨に関しては詐欺等の犯罪による投資家の被害や、マネーロンダリングやテロ資金に流れると言った懸念があったのも事実であるため、適正な規制措置尾を取る事で健全な市場として活性化される事も期待されています。

韓国の仮想通貨規制内容

韓国は今回のICO全面規制の前にも段階的に規制を発表しているので、その内容について説明していきます。

登録規制

韓国は2017年9月3日に最初の規制をします。
内容は、メールアドレスさえあれば誰でも仮想通貨取引所に登録可能だったのを、実名認証の手続義務を仮想通貨取引所と銀行に課しました。
更に主に海外送金・マネーロンダリング等の悪用を防ぐ為に、国が継続して監視する事も同じく表明しています。

具体的な時期については2017年中に仮想通貨に関する規制の枠組みを作り、2018年からの施行を目指すとしています。
登録時の本人確認の厳格化や、違法取引の可能性に関しては記録の報告義務を課す等かなり力を入れた内容になっています。

課税について

韓国にはこれまで、仮想通貨の課税基準が存在していませんでした。
これについては韓国だけではなく世界でも言えることですが、仮想通貨に対して法的なルールを明確に打ち出さなかったからです。

韓国国税庁は仮想通貨に対して課税する方針を明かしてはいるものの、課税方法・基準等は定まっていません。

一方で、課税するという事は、仮想通貨に対して否定的であるにもかかわらず、仮想通貨売買を国が正常な取引と認める事にもつながるので、仮想通貨に対する熱気を煽る事にもなりそうだという意見も存在します。

取引所規制

12月8日のニュースでは、仮想通貨の取引所を全面禁止する法案を検討中という報道がありました。

韓国政府としては、仮想通貨取引を詐欺手段と判断し、取扱業者に対して規制をするとの事です。
全面禁止まではいかないまでも、仮想通貨に対する「投機」は根絶するつもりのようです。

韓国では、会社員から主婦、少年にまで仮想通貨投資が浸透して社会問題化しつつあるようです。
こういった背景からも、政府としては全面禁止も一つの案として打ち出している状況ですが、全面禁止は厳しい規制であるとの意見もあり、金融市場に対する悪影響を出来る限り小さくする法案の作成に腐心している状況です。

まとめ

韓国の規制は登録の規制とICOに対する規制です。
課税に関しては段階的に整備されていくと思います。

内容と市政だけを見ると、韓国政府は仮想通貨の問題点を見て良い点をあまり見ていないような印象を持ちます。
仮に理解していたとしても、仮想通貨を良くない物、というイメージの定着に力を入れている感じがします。

当然背景にある、未成年にまで仮想通貨投資が浸透しているという問題については考えなくてはいけませんが、これについては登録の規制でどうにかなりそうな気がします。

では、韓国が規制を強める事で仮想通貨市場に影響が出てくるのか?という点についてはまず価格の下落は免れないとは思います。
当然一時的な物になるはなるとは思いますが、規制が韓国市場や社会に健全な影響をもたらす事が出来れば長期的には仮想通貨市場に対する好材料にもなると思われます。

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