昨年末から今年にかけて1BTC = 200万を超えた後、1月2月と暴落が続き、2月6日の段階で1BTC = 6,048USDにまで落ち込みました!
2017年の暴騰から間を置かず、2カ月連続の暴落の原因は何でしょうか?
思いつく要因としては、Tether(テザー)疑惑、中国をはじめとした各国の仮想通貨規制の動き、そして世界的な株式市場暴落といった要因が考えられます。
順に考えていきましょう。
Tether(テザー)疑惑
テザー(USDT)とは、テザー社が発行する、価値が1ドル固定の仮想通貨です。
テザーはドルと連動する「ドルペッグ制」を採用していて、1USD≒1USDTとなっており仮想通貨売買における基軸通貨という立ち位置です。
そのテザーについては数カ月、疑惑や懸念が広がりました。
前述の通りドルとテザーは同等の価値である事がある程度前提としてあり、そうでない場合はテザーの価値が安定しない事を意味します。
これは言いかえると、市場に出回っているテザーと準備金のドルがほぼ同じだけ存在しているという事です。
疑惑・懸念というのは、テザー社が本当に市場に出回っているテザーと同額に近い2000億円近いドルを持っているのか?
という点です。
1月末頃に公開されたビットコインカンファレンスでテザー社のUSD準備高を証明するよう求める声が出た物の、テザー社側はその要求に応じておらず、テザー社の監査に向けて準備を進めていた監査法人フリードマンLLPとの関係を打ち切ったという噂を公式に認めています。
更にテザーの新規発行のタイミングがビットコインの急落と連動しているという情報も出てきている等、テザーに関しては不安をあおるニュースが立て続けに出てきている事が少なからず影響があるようです。
中国をはじめ、世界各国で仮想通貨の規制の動き
中国は昨年から仮想通貨に対する規制強化をしていますが、更に規制を強化すると発表しており、これまで中国国内に対する規制を推し進めていたのですが、「国内外のウェブサイトに対する規制」も含まれていて、中国は国としては仮想通貨を完全に締め出す方針の様です。
これまでは中国国内に対して仮想通貨取引所やICOを対象にしていたものを、海外のプラットフォームや仮想通貨取引の取り締まりに力を入れるみたいです。
現段階では憶測の範囲でしかない事もありますが、2月14日に規制に関する発表があるという噂もあり、動向が注目されます。
アメリカの銀行委員会でも仮想通貨規制に関して言及
2月6日、アメリカ金融当局は、仮想通貨に対して監視の強化という控えめではあるものの、規制についての言及をしています。
しかし、中国の積極的な規制とは対照的に「仮想通貨の発展を妨げないアプローチ」を採用すべきと主張しています。
ではなぜ監視の強化に言及されたのかというと、現在のアメリカでは仮想通貨・仮想通貨取引所への規制は州レベルの規制に留まっていて、州毎に規制内容が大きく異なっている場合があり、結果として監督体制がバラバラになり、抜け穴が生まれて不正行為の温床になっているという現実がある為、その為に規制が必要という見方です。
今後、仮想通貨の監督権限を強める可能性は残しつつ、現段階では投資家に注意を呼び掛けるにとどまっています。
また、政府・行政レベルではなく、民間レベルでは、アメリカのJPモルガン・チェースとバンクオブアメリカ、シティグループは、自社で発行するクレジットカードを使った仮想通貨購入を停止すると発表しています。
世界的な株式市場の暴落
2月5日、ニューヨーク株式市場でダウ平均は一時1,500ドル下落という過去最大の下げ幅を記録しましたが、この下げ幅はリーマンショックを超える過去最大の下落幅です。
影響は世界の株式市場、為替市場だけでなく、仮想通貨市場にも影響を及ぼして、一時1BTC = 70万円台まで下落しました。
株式市場の暴落の理由それ自体は2月2日のアメリカ雇用統計の結果を受けています。
それに加えて1月末に起こったテザーの不正発行疑惑、仮想通貨流出事件や各国の仮想通貨規制報道等のネガティブな報道が重なり、株式相場のとの相関が生じたという見方もあります。
コメントはまだありません