各国のICO規制はどうなっている?
中国の規制
中国は現時点では9月4日に出した声明で、ICOによる資金調達を「経済と金融の秩序を混乱させる活動」として禁止する声明をだしています。
中国の仮想通貨取引所のリストを作っていて、これらに対して調査と報告の提出を指示する旨の通達を出しており、今後のICOは全て凍結というかなり強い規制を打ち出しています。
アメリカの規制
アメリカの証券取引委員会(SEC)はイーサリアム上で発行されたトークン(The DAO)を証券であると認めるレポートを発表しています。
これはThe DAO事件(ハッキングでDAOから360万ETHが盗まれた事件)を受けての声明ですが、認可を受けないICOは処罰の対象となりました。
中国とは違い全面規制でないところがポイントです。
この事件の後、最初にICOを実施したのはimpak Coinで、100万ドルの資金調達に成功しています。
アメリカでは認可を受けたICO以外が取り締まりの対象になるという事から、むやみやたらとICOを実施する事が出来なくなりました。
これは短期的には盛り上がりに水を差すものですが、ある程度しっかりした、国が認可したICOのみが残るという事で、長期的には市場の健全化にはつながると思われます。
シンガポール
シンガポールの金融当局は、資金洗浄やテロリストの資金調達に利用される可能性が高いとして、8月1日にICO規制に乗り出しました。
規制は取引所をはじめ、ICO後のトークン売買が可能なサービスを対象にしています。
韓国の規制
韓国の金融当局はあらゆる形のICOを完全に禁止し、デジタル通貨の信用取引も禁止すると声明を出しました。
この理由としては、ICOは資産のバブルのりすくが高く、詐欺や市場の操作の可能性が高い事を挙げています。
しかし、金融当局とは別に、政府は状監視を強めて規制改善をするという意向を示していて、規制の有無を含めて方針は定まってはいないみたいです。
仮想通貨それ自体の規制はどうなる?
日本では仮想通貨に対する法整備が追いついていない為、曖昧な状況が続いていましたが、2017年4月に改正資金決済方により仮想通貨は決済方法の一つとして国から正式に認められています。
意外な事に、日本は仮想通貨に関しては完全に後れを取っていましたが、仮想通貨を法的に認めた事に関しては世界で一番最初となりました。
仮想通貨が正式に通貨として認められたことに伴い、仮想通貨取引所は国への登録が義務化されています。
今回の法整備で大きなところは、仮想通貨が物として扱われていた為、仮想通貨を購入した場合は消費税がかかっていたのですが、モノではなく決済手段という扱いになったので、非課税になりました。
中国の場合は?
ICOへの規制から始まり、全ての取引所が仮想通貨の交換を停止になりました。
今後の事は分からないのですが、現状ではライセンス制に移行するのでは?という予想がたっています。
しかし中国はかなり自国通貨の保護に走っている為、更に厳しい規制を課す可能性もある事を頭に置いておく必要があります。
アメリカの場合は?
アメリカは仮想通貨に対して法的制限は原則無しの方向です。
アメリカとしては、仮想通貨は通貨ではなく資産という方向で、ビットコインによる支払収入にはキャピタルゲイン(売却することによって得られる売買差益)税が適用されるとしています。
マイニングに関しては。マイニングj遅延での市場価格で課税されるとの事です。
韓国の場合は?
韓国は仮想通貨それ自体に法的制限は定めていません。
代わりに、取引所に登録の際、実名認証が義務付けられました。
これまではメールアドレスさえあれば誰でも登録は可能でしたが、仮想通貨取引所への登録には、実名認証の義務を取引所と銀行に課しました。
主な理由としては海外送金や資金洗浄などの悪用を防ぐ為としています。
また、韓国は仮想通貨熱が熱くなりすぎている事から国が継続して監視する事も表明しています。
仮想通貨の法規制は今後どうなる?
ブロックチェーン技術というのは、取引がある限り延々とブロックが生成され、これは一度動き出したらほぼ止まらないと思っても良いでしょう。
国が規制をしたとしてもある程度限度という物はあります。
なので、下手に規制するのではなく、技術革新と割り切って投資家の保護や健全な市場の形成を促すのが良いと考えています。
当然、中国の様に技術革新や世の中の流れを無視して規制を強める国は出てくるでしょうが、それによる弊害は一時的だと予想出来るので、各国の情報に注視しつておく必要があります。
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