11月末に100万に到達するやメディアにも取り上げられ、仮想通貨を知らない層にまで知名度を広げる事になりました。
その後12月に入り高値を更新し続けて200万を軽く超えたものの、大幅に下落をしました。
破竹の勢いのビットコイン暴落の理由について考えてみました。
ビットコインの高騰から暴落までの流れを振り返る
ビットコインは12月1日に120万でしたがその後高騰を続けて12月7日の時点で240万を記録します。
3日後の10日の終値が170万で、そこから6日かけて220万まで盛り返すもも本日25日の時点で161万までさげています。
文字通りビットコインの価格が乱高下した一カ月となりました。
上がる分にはうれしい訳ですが、ここまで暴落した原因には何があるのでしょうか?
理由として考えられるものはいくつかありますが、可能性が高いであろう二つの理由を解説します。
理由1:上がり切ったところで利確の為に売られた
ビットコインは現在通貨としてより投機として利用されている傾向が強いです。
当然2017年頭、この時点で約12万円なのですが、ビットコインを保有し、買い足していた人が約20倍になったこの段階で一気に現金化した事で値を下げた可能性は十分にあります。
以前から「内部事情に詳しい人間は高騰するタイミングを把握しており、売り抜けて次の通貨に鞍替えする」という噂はあったので、240万という高値で売り抜けて次に行くという事に関しては十分可能性があると思います。
理由2:ビットコインの送金詰まり
個人的にはこちらの理由の可能性が高いと考えているのですが、100万を超えたあたりで知名度が上がり、ビットコインの保有者・購入希望者が増えた事で送金詰まりが起こり、結果として信用・期待が下がりビットコインの価格が下がったのではないか?という点です。
そもそも「ビットコインの送金詰まり」とは何なのでしょうか?
ビットコイン送金の基本
ビットコインはインターネットにつながる環境さえあれば世界中どこにだろうと送る事が出来ます。
その際にビットコインアドレスという物が必要になります。
銀行間の入金には銀行名・支店名・口座名義が必要となり、クレジットカードを利用した入金の場合はカード番号・契約者名・カード期限・セキュリティコードが必要になりますが、ビットコイン送金の場合は不規則な文字列が並んだビットコインアドレスという物がこの役割を果たす事になり、言ってしまえば送信者・受信者間においては個人情報は不要になり、匿名で送る事が出来ます。
このビットコインアドレスはウォレットを手に入れる事でウォレットにつき一つのアドレスを入手できます。
つまり、ビットコインアドレス = お財布の情報 という事になります。
ビットコイン送金は365日24時間いつでも行える
一般的な銀行振込では、送金者と受取人の間に銀行が仲介と入る為、営業時間にしか送金が出来ないというデメリットが存在します。
しかし、ビットコイン送金は間に入る仲介者がいない為、自由な取引が可能です。
この個人間で自由にデータのやり取りを行う事、P2P(peer to peer)と呼びます
送信したビットコインは未承認になる
AさんがBさんへ1BTC送金すると、Bさんのウォレットには10BTC送られた事が表示されますが、受け取った時点では「未承認」と表示されます。
というのも、P2Pで直接取引されたビットコインはマイナーのチェックが入ります。
このチェックは「二重使用の防止」の為に行われていますが、不特定多数で行われており、自由に参加する事が可能です。
この承認作業で適正と判断されると、ウォレットは未承認から「承認1回」に変更されます。
「未承認」のままでは、次の支払いを使用する事はできません。
ビットコイン送金詰まりについて
ここまでを踏まえて送金詰まりについてです。
12月25日現在、「未承認」のステータス状態の取引は約17万件です。
未確認取引量はこちらから確認できます。
承認作業が送金手続きの数に追いつかず完全に詰まっている状態です。
11月にBTCが100万を超えてからは、新規のユーザーが増えた事により取引回数の増加、対して承認作業のキャパシティを超えてしまい、承認作業に遅れが出ていると思われます。
この状態が続く事で
1:送金時間の長時間化
2:送金手数料の高騰
3:ビットコイン送金の信用失墜
が考えられます。
ビットコイン送金詰まりの解決策は?
そうなってくるとビットコイン送金の解決策が気になってきますが、Segwitとライトニンネットワークが解決策として挙がってきました。
Segwitとは、ブロックチェーンの取引能力を高める技術です。
ビットコインは「ブロック」と呼ばれるスペースに保存されて、「ブロックサイズ」とは、このブロックに格納できる取引データの「最大容量」の事をいいます。
ブロックチェーンというのは、1つのブロックに保存されるわけではなく、取引記録の入った「ブロック」をつなげて取引データを保管します。
この仕組みを「ブロックチェーン」と呼びます。
ブロックは10分に1回1ブロックの追加が10分に1回と決まっており、更に4000件程の取引が記録出来ると言われていますが、これは言ってしまえば10分間に行える取引の上限も4000回という事になります。
更に言うと、利用者が増加で取引量が増えると、次のブロックでの取引記録の追加を待たなくてはいけなくなります。
segwitは、取引記録のデータを圧縮して、1ブロックのデータ容量を底上げする事が可能な技術です。
ビットコイン送金をもっと安く、速く?ライトニングネットワーク
segwitはブロックチェーンに乗せる情報を増やす技術ですが、ライトニングネットワークは別のアプローチで送金速度を解決します。
ライトニングチェーンはブロックチェーンの外でも取引を完了させる技術で、ブロックチェーン技術とは違い、ブロックの容量を大きくすることなく取引処理速度を上げる技術です。
具体的にどの様な変化があるのかと言うと、ブロックが10分に1回しか処理出来ないため最低10分かかり、利用者が増えると数日かかる可能性すらある送金時間が即時に完了する事になります。
当然、これにより店舗での支払いやネット上での少額の支払い等、利便性の向上が見込まれます。
まとめ
現状ビットコインの弱点とされている送金時間の遅さの問題は今に始まった事ではなく、昔から言われていた事です。
現時点で解決策としてsegwitやライトニングネットワークと言った有望な技術が挙がっているので、次第に解決していくものと思われます。
2018年も様々な通貨が登場して来ることが考えられるので、ビットコインの弱点である送金時間の改善をして基軸通貨といて頑張ってもらいたいと思います。
コメントはまだありません