世界各国で仮想通貨規制? 規制の中での投資戦略について考えます

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年末から年初にかけて200万を超えたビットコインが、16~17日かけて大きく値を下げて100万円まで下落しました。

ハッキングによる被害、また各国による規制や取引所の閉鎖等、仮想通貨を取り巻く環境はまだ完全には出来上がっていないという面こそありますが、可能な限り情報を集めた上で、2018年の動向・戦略について考えます。

そもそもビットコイン暴落の原因は何なのか?

今回の暴落は韓国・中国の規制発表が原因みたいです。
中国は2017年はマイニングの中心になっていた国なので、そこが規制となると価格に影響が出る事は必至と言っても過言ではないでしょう。

昨年、何度か起きた下落にも中国の規制があったので、今回の規制で下落をしたとしても何ら不思議はありません。
しかしながら、今年は中国・韓国だけでなく1月だけで

1月11日 韓国法務省 仮想通貨取引所廃止を推進
1月13日 インドネシア中央銀行 仮想通貨取引所に警告
1月15日 ドイツ中央銀行 仮想通貨規制発言
1月16日 中国中央銀行 仮想通貨取引規制を強化
1月18日 フランス G20での仮想通貨への議論を提案
1月21日 韓国金融当局 銀行口座の実名確認開始を発表

これだけの動きがあります。日付を追って順に解説します。

韓国法務省 仮想通貨取引所廃止を推進

韓国法務省は、仮想通貨取引所閉鎖に向けた法整備する方針について言及しています。
全ての取引の閉鎖、法に違反している取引所の閉鎖の二つの選択肢を検討中という事に言及しています。

韓国法務省の考えとしては、仮想通貨は通貨としてではなく投機やギャンブルと同じと言った立ち位置を取っていて、仮想通貨取引所を通した取引を現億禁止する法案の準備を進めており、最終的には取引所の廃止を目的としています。

しかしながら、これはあくまでも法務省の立ち位置であり、大統領府は取引所廃止は確定しておらず、関係各庁と議論を進めて行くという発表に留めています。

韓国の中でも規制に対する見解・立ち位置はバラバラで、際立って強く規制をかけたいのは恐らく法務省が中心ですが、大統領府が慎重であるところ見る限り、実際にはまだ規制の内容については定まってはいないようです。

韓国の仮想通貨取引量は世界でも有数である事から、韓国の規制はビットコインの動きに影響を与える事になり、今後の動向にも注意が必要です。

インドネシア中央銀行 仮想通貨取引所に警告

インドネシアでは既に昨年10月に、インドネシア国内の仮想通貨取引所が2つ自主閉鎖をしていますが、今回インドネシア中央銀行は国内での仮想通貨のすべての取引を認めないとする声明を発表しました。

この声明は政府による正式な禁止を宣言するものではないものの、インドネシア内での仮想通貨全ての取引に対して警告を与える事になっています。

政府ではなく銀行が声明を発表するという事は、インドネシア中央銀行が仮想通貨を介してマネーロンダリングやテロ資金供与に利用される事を懸念しているという事だろうと推測できます。

また、インドネシアにおける仮想通貨の立ち位置は通貨としての価値よりも投機として見ている傾向があり、警告を出す事で堅実な立ち回りを投資家に出した事になります。

ドイツが世界での仮想通貨規制を提言

ドイツ中央銀行のヨアヒム理事は、仮想通貨の規制に関して「国ごとではなく世界規模での規制を行うべき」という考えを表明しています。

仮想通貨はオンライン上でのやり取りがメインになる為、国毎の規制では仮に規制を厳しくしても規制の緩いところで取引をされては意味がないという事です。

ヨアヒム理事のは、国際社会が一丸となってルールを作成することで、仮想通貨に対してより効果的な規制を行う事が可能、という提言をしています。

後述しますが、ドイツはフランスと3月にアルゼンチンで行われるG20財務相・中央銀行総裁会議の議題にすべきという提言をしている辺り、恐らくかなり規制に関しては前向きな立場なのでしょう。

中国中央銀行 仮想通貨取引規制を強化

徐々に仮想通貨への規制を強めている中国では、1月16日に中国中央銀行の潘功勝副総裁が、仮想通貨の取引所・個人法人を問わず、仮想通貨関連サービスの提供を禁止すべきという見解を示しています。

中国では2017年にICOを禁止して、中国国内の仮想通貨取引所を閉鎖し、さらにはビットコインのマイニングの抑制(という名の規制)を実施しています。

更に今後は国内外問わず中国国内ユーザー向けの仮想通貨取引サービスにも監視や遮断し、仮想通貨決済サービスに対しても制裁を科すべきという提言まで出ている事に加えて海外に資金を移動させるサービスについても調査が必要という指摘もしている為、実質中国での仮想通貨取引は出来なくなったと考えても良いかもしれません。

2017年はマイニングと言えば中国と言うほどマイニング業者が多かったわけですが、中国が全面的な規制に乗り出したという事で、ここ最近の暴落の中では一番影響の大きい規制だったと考えています。

フランス G20での仮想通貨への議論を提案

ドイツとフランスがアルゼンチンで行われるG20G20財務相・中央銀行総裁会議で仮想通貨の規制を議題にしたいという考えを持っているというのは前述の通りです。

現在は世界でカネ余りという事もあり、仮想通貨は通貨としてではなく投機対象として人気が過熱しているという事もあり、価値の上下によって発生するリスクへの懸念が理由とされています。

現時点では具体的な規制案は提示されていない物の、ビットコイン取引のリスクを分析して、規制案をG20で提案するという事でフランスの規制に対する意識が本気である事を伺わせます。

今回はドイツとフランスが共同で提言するにとどまっていますが、もし実現した場合は仮想通貨に対して国際的なルール・規制作りが進み、投機対象としては先が見えない状況になる事が予想されます。

韓国金融当局 銀行口座の実名確認開始を発表

韓国では現在中学生~大学生が仮想通貨投資に夢中になり、社会問題化しています。
これまでは本人確認不要の仮想口座で取引が可能で、未成年の利用が後を後を絶たなかった為、今後は実名確認の入出金サービスを導入する事で未成年者の利用を抑制する考えです。

また、この制度のメリットは銀行口座名義と取引所口座名義の照合をする事で、不一致の場合は取引中止となる為、マネーロンダリング防止にもつなげたい考えです。

この実名確認に関しては、韓国国内6つの銀行で1月30日より開始うる考えで、仮想通貨取引の為の新規口座開設はしばらく中断する方針です。

世界各国で規制が始まり、今後の仮想通貨はどうなる?

昨年までは文字通りやりたい放題だった仮想通貨ですが、昨年末から段階的に締め付けが始まり、今年に入り本格化している為、今年は世界的には仮想通貨への規制・ルール作りが進む年になると思います。

銀行の様に管理している機関が無い仮想通貨に規制を施すと、今後は更に仮想通貨も選別される事になり、ある程度基盤の強い仮想通貨しか残らないような気もしてきます。

これまではガチホして価格が上げれば売るという形で儲けがでた仮想通貨も株・FXのデイトレーダーの様にこまめな売買を繰り返すスタイルが主流になるかもしれません。

わたしはセンスがないのでやりませんけどね!

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