仮想通貨の問題点の議論が起きた時、大体出てくるのは「仮想通貨は国際金融に影響を及ぼさない」という意見です。

ところが市場調査会社であるInfiniti Research社は金融業界の効率化をもたらすポテンシャルを秘めていると語り、特にビットコインに対しては「経済が不安定な国にとって貨幣に代わる存在になりうる」という分析を公表しました。

Infiniti Research社の調査書

調査書では、仮想通貨取引は即時決済である事から時間の節約になる為、仮に銀行がブロックチェーン技術を導入した場合、ユーザーにとって多大な恩恵があるとしています。

さらにビットコイン、イーサリアム、モネロ、ダッシュといった4つの通貨にも触れていて、各通貨の強みも紹介しており、例えばモネロとダッシュはそれぞれの独自のシステムからくる「匿名性」をとりあげています。

さらに経済が不安定な時にビットコインが安全な避難先として機能する例としてベネズエラを挙げています。

どういう事かと言うと、経済危機に陥ることで、その国の法定通貨の価値は大きく下る事が多く、これは今回のベネズエラに限った話ではありません。

最近ではアメリカとのトルコの関係が急速に悪化した事で、トルコ大統領が「経済戦争」だと発言し、リラが大暴落。
仮想通貨の取引量が100％以上増加するという現象が起こりました。

もっと過去の話では、2015年にギリシャが財政破綻した際は、ギリシャ国民がこぞってビットコインを資産の避難先に選んだ事から価格が上昇した事もあります。

銀行という枠組みの中では非常に小さい影響力、それこそほとんど影響力が無い規模とも言えますが、国家を跨いだ取引を比較的簡易に、更に迅速に行えるという点ではある程度国際金融に影響を与えている存在とも言えます。

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