以前記事にした一般データ保護規則(GDPR)とブロックチェーン技術の両立について、欧州委員会が7月に公開したレポートの中で難しさを指摘しました。
なぜGDPRとブロックチェーンの問題が生じたのか?
欧州委員会がGDPRを提起したのは2012年で、この時はまだブロックチェーン技術が技術者の中で浸透していない時期でもあります。
このGDPRの肝はクラウドサービスやフェイスブックといったSNSが規制の中心になっていた点にあります。
GDPRの要点は個人情報を保有するのは「必要な時のみでそれ以外では削除する」となっていて、一度記録された情報を永久的に保管し続けるブロックチェーン技術とは全く逆サービスに向けた規制である事が分かります。
レポートではGDPRについて「イノベーションを妨げる事に繋がる」と危惧し、同時に「個人が自分に関わる情報をコントロールする」データ主権という目的を共有している点は共有はしており、ブロックチェーン技術が目的達成の為のツールとなる可能性があると指摘しています。
ブロックチェーン技術の将来性
ブロックチェーン技術は既に仮想通貨の基幹技術としてではなく、独立した革新技術として世界中で様々な分野への応用が進められており、社会の仕組みを大きく変える力を持つ技術として研究者や政治の世界だけでなく、幅広い範囲で信頼を寄せています。
EUがGDPRとブロックチェーン技術の両立をどうやってなしえるかも含めてブロックチェーン技術の発展を注視していきます。
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