医療や金融、送金等様々な分野に浸透してきているブロックチェーン技術ですが、今年に入りブロックチェーン技術によって情報の共有やアクセス効率の向上が見込まれる事が周知されてきており、様々な企業が実現に向けて取り組みを始めています。
そんな中、アメリカの5つのヘルスケア組織(Humana、MultiPlan、Quest Diagnostics、Optum、UnitedHealthcare)がパイロットプログラムを開始して、ヘルスプラン提供者のディレクトリを最新状態に保つ為にブロックチェーン技術を利用できるかどうかの確認をする事を発表しました。
これは具体的にはどういうことなのでしょうか?
データ管理は年間21億ドルもかかっている!
基本的に医療にかかわる情報、例えばマネージドケア組織や医師をはじめとした医療関係者や保険情報等はデータを別々に保管している事から、データの相違点を探す作業に多くの時間とコストがかかります。
非営利組織「Council for Affordable Quality Healthcare(CAQH)」によると、データの収集・保守管理に最低でも年間21億ドルを費やしているという事です。
5つの組織はブロックチェーンを利用する事でデータの完全性・正確性を確保する事が出来れば、管理コストを引き下げる事が出来る可能性があるとしています。
5つの組織の一つであるOptumのシニアディスティングイッシュトエンジニアであるMike Jacobs氏は、「ブロックチェーン技術の性質は、このような協力同盟の結成に適している。多くの同期や照合が必要な状況は、ブロックチェーンにとって最適なユースケースである」と述べており、ブロックチェーン導入によるコストダウンに期待をしています。
今回はコストの面で表に出ていますが、医療面では既に処方薬が偽造ではない事へに確認に利用されています。
パイロットプログラムでは、ブロックチェーンを利用してヘルスケア組織の間でデータの共有をする事で管理活動の効率化を実現出来るかの調査となっています。
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