Bitcoinを使用するサービスとして注目されているVALUについてお話しします。
VALUとは?
VALUは2017年5月にβ版がリリースされたサービスで、個人を株式化して資金調達を可能とするサービスです。
支払は全てBitcoinで行われます。
名前の由来は価値を意味する「VALUE」と、あなたを意味するYouをUに変えて組み合わせた造語です。
VALUは、小川晃平氏が独立後、社会的信用の低さから資金調達に苦しんだ経験から、個人でも手軽に資金調達が可能な仕組みを考えた事により誕生しました。
登録に際して、SNSのアカウントが必須で、フォロワーや友人の数でVALUの価格が決定する仕組みです。
サービス内の支払いは全てBitcoinで行われます。
VALUの特徴
通常の株式会社は株を発行し、株主に買ってもらい資金を調達します。
会社はその事業が成功して、利益から配当を出したり、株式上場によるイグジットで投資家に還元をする事になります。
場合によっては優待券等のリターンもあります、
VALUはその仕組みを個人向けにしたもので、個人がそのまま株式会社という立ち位置になり、インターネット上で出資を募り、資金の調達が可能です。
VALUの価格は出資者が多いほど上がり、買った時よりも高い金額で売却が可能になり、利益を出せます。
また、株主優待券と同じように、出資者に優待特典を付ける事も可能で、優待限定コンテンツの閲覧などが可能になりますが、作曲家であれば曲を作ってくれたり、イベントの招待等その内容は様々です。
・発行者側
1:VALUと呼ばれる株の発行・販売
2:購入されたVAだけBitcoinを得られる
3:VAは需要と供給で変動
・購入者側
1:VAの購入で優待特典が得られる
2:VAを第三者と売買が出来る
クラウドファンディングとの違い
こうなるとクラウンドファンディングとの違いが気になるところです。
日本ではCAMPFIREが有名ですね。
クラウドファンディングで出資を受ける理由は『プロジェクトの完成』にありますが、VALUは出資を受けたら原則用途は自由です。
つまり、明確な目的はなく、投資をする対象の可能性や技術、優待特典が気に入るのであれば延々と出資したままでもいられるという事です。
ここが大きな違いになります。
更に極端な事を言うと、究極的にはVALUによる投資に終着点や見返りがなくても成立するところが魅了とも言えます。
VALUの問題点
VALUは言ってしまえば発行者側が圧倒的に有利なシステムになっています。
そういった事もあり、当然問題点もあります。
価値の変動が読めない
VALUは発行者側が退会したらVAの価値が0になり、言ってしまうと詐欺のリスクがとても高いとも言えます。
詐欺防止の為にSNSのアカウントの連結が必要になってはいますが、アカウントの偽装の可能性もあるので、個人の信用度を見極める必要性があり、仮に問題が起きたとしても当事者間で解決しないといけません。
法規制が無い
VALUは株取引という形態ではあるものの、企業が発行する株ではないので、ルールや規制が存在していません。
言ってしまえば発行する側と購入する側のモラルに依存している状態です。
規約自体は存在していますが、規約違反だからと言って何か罰則や取締もありません。
当然法規制もされていない為、現状ではリスクがとても高いサービスです。
VALUの今後
VALUは何も持たない信用の低い個人が資金調達を可能としている画期的なサービスではありますが、法的な土台が無い状態なので現状は無法地帯と言っても差し支えない状況です。
しかしながら、このサービスの根幹にあるのはあくまでも個人の挑戦を個人がバックアップするところにあります。
現在価値が急上昇中のBitcoinを使うという点からも注目されるサービスではあると思うので、発行する側・購入する側両社を保護する法規制等で対策を施していく事で良いサービスになると思います。
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