Fintechの次は「Regtech」?

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金融とテクノロジーの融合という事で「Fintech」という言葉が誕生して大分経ちますが、最近「Regtech」という単語が登場しています。

Regtechというのは、法規制を意味する「レギュレーション」とテクノロジーを組み合わせた造語で、テクノロジーを利用して金融分野のコスト削減を目的にしたプロジェクトです。

金融分野の法規制とは?

各国の金融機関は監督官庁に監査を受けており、日本で言えば金融庁が銀行や金融機関を監督する立場にあります。

金融分野での規制で代表的な物は「KYC(Know Your Customer)」というもので、顧客の氏名・住所等の個人情報を管理しておき、マネーロンダリングを始めとした犯罪行為に役立てるという物です。

金融への規制が強くなったのは208年のリーマンショック以降で、サブプライムローンと呼ばれる本来信用が低くハイリスクなローンを金融商品として広く販売した事で不動産バブルの崩壊と世界規模の金融危機を引き起こした為です。

元々サブプライムローンへの危険性は指摘されていましたが、それが表面化した事によって強固な金融規制に繋がり、結果として各金融機関は対応を迫られ、規制に適合するためのコストの増加が課題になりました。

これをテクノロジーで解決しようという動きが「Regtech」です。

Regtechで具体的に何が出来るの?

Regtechはオンライン上で呼格情報の管理や取引の監視、監査等の手続を一括して行う事をめざしており、記録の正当性が重要になる金融規ではブロックチェーンとの相性が非常に良く、人による手作業や中央集権的なデータベースではミスや改ざんが起こる可能性もあり、非常に適していると言えます。

個人や法人、政府当局向けにアカウントごとのリスク分析を行うサーbシウは既に存在しており、「Coinfirm」というプロジェクトは、ビットコインを保有する際に用いられるアドレス毎にリスクを算出するサービスを提供しています。

ビットコインは各アドレスの残価がブロックチェーン上に記録されてアドレスと個人を結びつける情報が無いものの、マネーロンダリングを始めとした違法取引に利用されたアドレスはデータベースに蓄積されるため、アドレスを調べればどの程度危険なのかを数値化してみる事が可能なので、送金すべきかどうかの指標の一つになります。

Regtechの将来は?

普段はあまり意識する事がないのですが、コンプライアンスコストというのは、大手金融機関だけでなく、Fintechにもかかります。

日本の場合、ビットコイン取引所は自由に設立して、自由にビットコインと法定通貨の交換が可能でしたが、2017年4月に成立した「改正資金決済法」により、仮想通貨交換事業者の登録制に加えて、銀行同様に顧客情報の管理が義務となりました。

KYCを徹底化する事で、仮想通貨が資産隠しや違法取引に利用されるリスクを軽減する事が目的で、各取引所は対応に迫られるだけではなくコンプライアンスコストがかかっています。

政府当局による金融規制は資産保護には必要不可欠であり、これと同時に技術革新に停滞があっても本末転倒です。

Regtechの推進と導入でコンプリアンスコストを下げ、効率よく規制への対応を進め、イノベーションの流れを進めていく必要があります。

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